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「インド株」が後退し「FANG+」に再脚光、新設の「高配当株」も好調=ネット証券の投信積立契約件数ランキング24年10月
大手ネット証券3社の投信積立契約件数ランキング(月次)2024年10月のトップは「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、第2位は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」で前月と同じだった。第3位には前月の第21位から「iFreeNEXT FANG+インデックス」が急浮上し、前月第3位だった「iTrust インド株式」は第7位に後退した。10月1日に新規設定されたばかりの「SBI全世界高配当株式ファンド(年4回決算型)」が第5位に食い込んだ。
ランキングは、定期的に月次の投信積立契約件数トップ10を公表しているSBI証券、楽天証券、マネックス証券の公開情報を使用。各社ランキング1位に10点、以下、順位が落ちるたびに1点を減点し、第10位を1点として、3社のランキング10位までのファンドの点数を集計した。
前月はランキングが上昇した「インド株」が一転して10月はランクを下げた。代わってランキングを上げたのは「iFreeNEXT FANG+インデックス」などの米国株インデックスファンドだ。「iFree S&P500インデックス」、「楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド」なども順位を上げている。米国株式は、10月18日までは「S&P500」や「NYダウ」といった主要な株価指数が史上最高値を更新していた。その後、米国大統領選挙の接近や企業決算の発表などを警戒して高値もみ合いになった。
なお、「楽天・インデックス」シリーズは、シリーズ最安、かつ、投信残高ポイントプログラムの対象ファンドについて「楽天・プラス」というブランドをつけた。「楽天・プラス」には、「S&P500インデックス」「オールカントリー株式インデックス」のほか、「先進国株式(除く日本)インデックス」「日経225インデックス」「NASDAQ-100インデックス」「SOXインデックス」がある。
一方、第4位には前月に新規設定された「楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)」が同順位で残り、第5位に「SBI全世界高配当株式ファンド(年4回決算型)」も続いている。投資対象は「米国株式」と「全世界株式」で異なるものの、「高配当株」をポートフォリオ採用の選定基準としていることは同じだ。しかも、四半期で決算することも同じになっている。米欧の株式市場が史上最高値を更新する高値圏にあり、一部には米国の景気後退懸念があるなど、株式市場の先行きを慎重に見る投資家も存在する。株式市場の先行きが不透明な中では、配当利回りで一定水準の収益獲得が期待できる「高配当株」は安心感がある。
「iFreeNEXT FANG+インデックス」や「S&P500」に連動するインデックスファンドが人気を高める一方で、株式市場の先行きに慎重な「高配当株」もまた人気化している。これは市場の先行きに対する見方が分かれ始めたことを示す動きといえよう。折しも米国大統領選挙は事前の予想通りの接戦となっている。米国は既存の民主党の政策を継続するのか、大きな変化を求める共和党への交代を選択するのか、選挙の結果によっても米国株式市場の動きに変化が出てこよう。大統領選挙を控えた気分も、10月の投信積立の人気ランキングを左右したと考えられる。
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