NISA「コラム」
新NISAを使って初めての資産運用②「成長投資枠対象ファンド」から、より良いファンドを選ぼう!
成長投資枠で投資するファンドを探そう
「つみたて投資枠」で積立投資の対象ファンドを決め、さらに、資金的に余裕がある場合は、「成長投資枠」での投資も考えたい。もちろん、「成長投資枠」のファンドを使って積立投資を行うということもできる。「成長投資枠」には、「つみたて投資枠」では投資ができない多彩なファンドが揃っていることが特徴だ。運用会社が知恵を絞ってインデックスに勝る運用成果をめざしているアクティブファンドは「成長投資枠」に多い。数も種類も多い中から、投資対象を絞り込んでいくのは簡単なことではないので、最初から「成長投資枠」を使うのは、ある程度の投資経験が必要になるかもしれない。
(1)「レーティング」で☆☆☆☆☆に絞り込み
まず、成績優秀なファンドのみを比較して選択したいので、ファンドレーティングで「☆☆☆☆☆」のファンドのみをリスティングしてみる。ここでいう「☆☆☆☆☆」は、同一カテゴリーの中で上位10%以内の成績を収めたファンドということになる。この比較を3年(年率)リターンで行っている。
もちろん、過去3年間の市場環境と大きく異なる環境になっている場合は、過去3年間の運用成績の良し悪しが、その後も継続するとは考えにくいため、過去3年だけでファンドの評価をすることには限界がある。

出所:ウエルスアドバイザー作成
(2)「3年リターン(年率)」を2回クリック
次に、「☆☆☆☆☆」の中でも成績が優れたファンドを選び出すために、運用成績の良い順番に並び替えを行う。

出所:ウエルスアドバイザー作成
(3)上位を比較して5年、10年の長期リターンを確認
さらに、運用成績上位ファンドを比較して5年、10年という長期の運用成績を比較する。

出所:ウエルスアドバイザー作成
このようにして選んだファンドについて、その銘柄名をクリックすると、個別ファンドの詳細ページが開く。そこで、何を主たる投資対象にしているファンドなのか? 分配金の実績はどうであるのかなど、個々のファンドの詳しい情報を調べる。その上で、例えば、「半導体関連株」を主要な投資対象としたファンドの場合、どのような経済環境で優れたパフォーマンスを出しやすいのかなど、個々のファンドのパフォーマンスの特徴を調べ、現在の投資環境と照らし合わせて、投資対象として望ましいのかどうかを考える。その上で、納得できるファンドであれば、投資をするようにしてみてはどうだろう。
ここでは、ファンドのリターンを重視してファンドを選択したが、信託報酬等の運用コストを軸に、より低コストのファンドを選ぶという選び方もある。最終的には、そのファンドを選んだ責任は、自分で被るしかない。投資で成功するも、失敗するも、投資対象の選択にかかっている。
ぜひ、投資を開始した後は、1年後や2年後に運用実績を振り返ってみてほしい。他のファンドを選んでいたら、どのような運用成績になっていたのか、比較して検証すると何らかの反省が得られると思う。ファンドを使った資産運用を上手にやっていくためには、まずは、よく考えて投資対象を決めること。そして、数年後に投資成果を振り返って自分の判断は良かったのか悪かったのか反省してみること。これを繰り返し行うことによって少しずつ学ぶことができる。
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