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株価の史上最高値で「オルカン」など株式インデックスファンドの上昇続くが上昇率で「ゴールド」にも注目

 大手ネット証券3社の投信積立契約件数ランキング(月次)2025年8月のトップ5は前月と同じだった。トップに「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(愛称:オルカン)、第2位は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、第3位に「iFreeNEXT FANG+インデックス」で、以下は「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」、「iFreeNEXT インド株インデックス」だった。前月は同ポイントで第5位だった「SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし)」は第6位に後退し、同じポイントの第6位には前月第7位の「楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド」と「iFree S&P500インデックス」が上がった。また、トップ10圏外から「iFreeNEXT 全世界半導体株インデックス」が第10位にランクインした。

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 ランキングは、定期的に月次の投信積立契約件数トップ10を公表しているSBI証券、楽天証券、マネックス証券の公開情報を使用。各社ランキング1位に10点、以下、順位が落ちるたびに1点を減点し、第10位を1点として、3社のランキング10位までのファンドの点数を集計した。

◆主要海外株式が横ばいの中で「国内株」と「ゴールド」が上伸

 8月は米国株が続伸し、「S&P500」や「NASDAQ総合」が史上最高値を更新した。また、英国の「FTSE100」、国内の「日経平均株価」も史上最高値を更新するなど先進国の株価が堅調を持続した。また、中国株は「上海総合指数」が10年ぶりの高値に進むなど先進国株同様にしっかりしていた。一方、インド株は「sensex30」が7月の2.90%下落に続いて8月も1.69%安と2カ月連続で下落した。

 世界的な株高が続いたことから、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の月間上昇率が0.59%に対し、「オルカン」は同0.86%と上回り、この上昇率は、「iFreeNEXT FANG+インデックス」の0.72%も上回った。ただ、主要な海外株式インデックスファンドの上昇率は月間で1%に満たない横ばいだった。その中にあって、「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」は5.32%上昇と目を引く動きになった。一方、「SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし)」が月間で1.71%の上昇となった。NY金先物価格は9月になって史上最高値を更新し上昇に弾みがついているだけに、改めて「ゴールド(金)」が注目されることになるかもしれない。

◆「iFreeNEXT 全世界半導体株インデックス」への期待
 新たにトップ10にランクインした「iFreeNEXT 全世界半導体株インデックス」は、半導体市場の成長の恩恵を受ける世界の優良企業群に着目した株価指数「NYSE FactSet 全世界半導体株インデックス(配当込み、円ベース)」に連動をめざすファンド。生成AIの普及やデジタル化の加速によって世界の半導体需要は爆発的に増加しており、世界の半導体業界は「開発・設計」や「製造装置・材料」、「製造(ファウンドリ企業)」、そして、「ソフトウェア」まで幅広い関連企業の成長が期待されている。同指数は関連企業の時価増額に応じて組み入れ比率を決定し、1銘柄の上限を35%とし、また、競争優位性を失った銘柄を除外する規定も設けている。成長企業にしっかり投資して半導体産業の成長を取り込む狙いが強い。

 同ファンドの設定は2025年7月29日。信託報酬率は年0.495%(税込み)。設定時の組み入れ上位は、米国のエヌビディアやブロードコム、台湾のTSMC(台湾セミコンダクター)、オランダのASMLホールディングスなど、半導体産業として思い浮かぶ大手企業が並ぶ。9月2日時点での基準価額は9697円と設定時の10000円を割り込んでいるが、その将来性に期待して積立投資の申し込みは続いているようだ。

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